『ルーム 』を観た
ルーム Room★★★★
2015 アイルランド・カナダ合作
監督レニー・アブラハムソン 主演ブリー・ラーソン
【あらすじネタバレあり】
アイルランド出身の作家エマ・ドナヒューのベストセラー小説「部屋」を映画化。17歳のときに誘拐され、7年間監禁されたジョイ(女性・母親)。
彼女は、そこで出産し、外の世界を知らずに育った5歳の息子ジャック。ルームが、ジャックの世界。
5歳の誕生日の次の日、そこから、脱出しようと、ジョイはある計画を立てる。
【感想ネタバレあり】
フィクションとノンフィクションの間のような作品。もちろん、ドキュメンタリー風には撮っていないのだけれど。俳優(子役)が、現実にいるように錯覚するくらい、リアリティがあった。
子役が凄くリアリティがあって。本当に、憎らしいところもあるくらい、現実の子供だった。(もちろん、大半は、可愛い)
脱出のシーンは、良い意味で、ハラハラした。巻き戻して、もう一度見たほど。
ジャックが、脱出して、警官に保護されるのだけれど。最初は、警官は監禁されていたとは気づかないの。ジョイが持たせていた紙(誘拐されたこと等を書いたもの)をジャックは、無くしちゃうし。ジョイの名前も忘れちゃうし。警官は、ジャックのことを、なんなら、信仰宗教をしている母親に育てられたのか?と考えるくらい。でも、だんだん、話を聞くうちに、女性警官が、これは、監禁?と気づくの。
このシーン、ミステリーの謎解きみたいで、ドキドキした。
劇評には、部屋しか知らない息子に外の世界を教えるため脱出計画を企てる母親となっているのだけれど。
映画を見る限り、私には、自分のために、子供を利用して、脱出計画をたてているように見えた。(極限状態にいるからね。子供がどうなっても、脱出したかったようにみえた)
なのでね、物語の終盤で、二人(ジョイとジャック)は、別れて、暮らしたほうが良いのでは?と思ったの。
ジョイは、まだ、23歳だよ。これから、新しい人生スタートしても良いと思う。ジャックを見るたびに、犯人(監禁者)を思い出すんだよ。年をとれば、ジャックは犯人に似てくるだろうしさ。
ジャックだって、何も知らないところで、新しい養夫婦に引き取ってもらった方が幸せだと思う。(子供の方が、適応早いだろうし)
とか、考えてしまうくらい、リアリティのある映画。
主役のジョイは、この映画で、第88回アカデミー主演女優賞を受賞した。ずっと、素顔で出演し、まさに、体当たり演技だったと思う。
自分の今までの人生や、これからの人生を考えさせられる映画だった。
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